今、日本経済は、大きな転換のときを迎えている。
世界経済に占める地位はかつてなく大きくなり、産業活動のグローバリゼーションが急速に進展している中にあって、国際経済社会との調和が強く求められるに至った。また、我が国の経済発展と国民生活との間には乖離が生じ、色々な歪みをもたらしている。更に、国民の価値観の変化、高齢化の進展、対外不均衡の是正、一極集中の是正、地域格差の解消、地域相互間の連携、地域環境問題への対応など取り組むべき課題が山積している。
我々は、経済人として一企業や特定業種の利害を超えた幅広い先見的な視野から、世界との調和を理念とし、変転きわまりない世界、日本、新潟経済の諸問題について考え、議論し、未来永劫の新潟経済の発展のため、今こそ同志相ひきいて英知を結集し、総力を傾注すべき時ではあるまいか。
そのような決意のもとに、我々はここに新潟経済同友会を設立するものである。
本会は、日本経済の調和ある発展を標榜する中堅経済人有志の機関であるが、その立場はあくまで経済職能人もしくは経済技術者としての立場をとる。従って、我々の政治的立場は無色である。
我々はいずれの政党からも自由であるが、職能人としての政策に関与していく。多難な時代を迎え、日々の経済活動に足場を持つ職能人の経験と知識が、国や地域の施策に十分生かされなければ日本経済の調和ある発展はおぼつかないといえる。なお、この点について、本会は中央経済団体と緊密な連絡をとり十分に協力していきたい。
本会は他方、会員が相互に啓発し合い切磋琢磨する教室でもあり、また気楽に親交を温めるクラブでもある。
(平成6年6月22日)
われわれは高い志をもつ経済人で構成された政策提言集団として、個々の利害をはなれた立場で、幅広い先見的な視野から自由闊達な論議と相互啓発を行い、理想実現のために発言し、行動する。
われわれは時代の潮流を見極めた創造的経営により、経済社会の発展に貢献するとともに、県勢発展のために主体的に取り組み、発言し、行動する。
われわれはふるさとの美しい自然と、脈々と受け継がれてきた文化を愛し、それを守り育てるとともに、豊かで、潤いのある地域社会づくりに向けて発言し、行動する。